こんにちは!えいしゅうです!
6月24日にロシアのシベルチ火山で溶岩ドームの崩壊がゆっくりと始まっていることが現地調査で明らかになりました!
この溶岩ドームの崩壊というのはとても危険な現象です!
では、なぜ危険な現象なのでしょうか?
今回は、シベルチ火山の溶岩ドームの崩壊について火山博士が詳しくお話しします!
シベルチ山ってどんな火山?
シベルチ山はどこにある火山ですか?
シベルチ山は、ロシアのカムチャッカ半島にあります!ロシアの中でもよく噴火する火山の1つです。


まずは、シベルチ山の噴火の歴史についてお話しします!
シベルチ山は大きく古いシベルチ山と新しいシベルチ山に分かれます。まず、古いシベルチ山は約5万~6万年前に誕生した火山です。噴火を繰り返すことによって3000mを越える火山になりました。
下の図はシベルチ山の断面図のイメージです。

その後、約3万年前にシベルチ山で巨大な噴火が起こりました。その結果、山が大きく壊れてしまいました。

その後、約1万年前から壊れた山の上で噴火が始まりました。これが「新しいシベルチ山」です。

このようにして、シベルチ山は誕生しました。
シベルチ山は今でも活発に噴火を繰り返しています。特に西暦1964年の大噴火では噴煙が15kmのぼり、マグマが0.8km3噴出しました。

0.8km3のマグマってどれぐらいですか?
0.8km3のマグマといえば、富士山で約300年前に起こった宝永噴火と匹敵するか、それ以上ですね!
シベルチ山で溶岩ドームが発見される!
大きな噴火をするシベルチ山で、2020年9月に山頂付近で溶岩ドームが発見されていることが分かりました!
溶岩ドームって何ですか?
溶岩ドームとはご覧のような、もっこりとした火山のことをいいます!

溶岩ドーム「ドルフィン」
この溶岩ドームがシベルチ山の噴火によって2020年にできました!こちらが新しくできた溶岩ドームです!

溶岩ドームを拡大した写真がこちらになります!この新しくできた溶岩ドームは「ドルフィン」と名付けられました。

溶岩ドームの大きさはどれぐらいですか?
なんと100mほどあるようです!溶岩ドーム「ドルフィン」の大きさがよく分かる写真がこちら!

ヘリコプターが小さく見えますね!
そうなんです!ヘリコプターが小さく見えるほど、新しくできた溶岩ドームは大きいということだね!
ドルフィン2
更に、5月15日に新しい溶岩ドームがドルフィンの上にできました!この新しい溶岩ドームは「ドルフィン2」と名付けられています。

古い溶岩ドームの上に新しい溶岩ドームが重なっているんだね!
その通りです!新しくドルフィン2なんだけど、今ちょっと問題を抱えています。その問題について、次の章でわかりやすく解説します!
溶岩ドームが崩壊している!?
2021年6月に行われた調査によると、なんと、新しくできた溶岩ドームが現在壊れ始めているようです!


溶岩ドームがどんどん壊れていってますね。
この溶岩ドームが壊れると、とても危険なことが起こります。なぜ、溶岩ドームが壊れると危険なのかは、次の章でお話します!
なぜ溶岩ドームの崩壊が危険なのか?
溶岩ドームが壊れるとなぜ危険なのでしょうか?
溶岩ドームが壊れると、危険な現象「火砕流」が発生するからです。火砕流とは高速のマグマの流れのことを言います。こちらが、火砕流の写真です。

もし、火砕流に人間が巻き込まれれば、ひとたまりもありません。ちなみに、今から約20年前に起こった九州の雲仙普賢岳の噴火では、溶岩が壊れることによって、火砕流が発生し、多くの犠牲者を出してしまいました。
シベルチ山も火砕流に警戒する必要があります。
また、新しい情報が入りましたら、すぐにお伝えしたいと思います。
今回の内容は以上になります!最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。また次回お会いいたしましょう!ありがとうございました!
- シベルチ山はカムチャッカ半島にある。
- 非常によく噴火する火山の1つ。
- 約5~6万年前に誕生した。
- 1964年に大きな噴火が発生した。その規模は富士山宝永噴火に匹敵するかそれ以上である。
- 2020年9月にシベルチに新しい溶岩ドームが発見された。溶岩ドームはドルフィンと名付けられた。
- 2021年5月にドルフィンの上に新しい溶岩ドームができた。その溶岩ドームはドルフィン2と名付けられた。
- ドルフィン2はゆっくりと崩壊していることが2021年6月の現地調査によって判明した。