富士山

富士山の噴火の歴史 ー過去に富士山で発生した火砕流ー【富士山のXデーに向けて学ぼう】

こんにちはえいしゅうです!

今日は富士山で過去に発生した
火砕流についてお話いたします!

この記事の目次

①火砕流とはなにか?
②なぜ火砕流は発生するのか?
③富士山で過去に発生した火砕流とは?

①火砕流とはなにか?

火砕流とは高速のマグマの流れのことをいいます。(図1)図1火砕流

火砕流は高温であり高速で山を
数km駆け下ることがあるので、
非常に危険な現象です。

火砕流は時速100キロ以上で山を下ります。
なので、人間の足では
すぐに追いつかれてしまいます。

また、火砕流は非常に高温で、
500℃以上はあると
考えられています。

なので、火砕流が通過した場所は
焼き払われてしまいます。(図2)

図2火砕流が通過した後の森

そして、火砕流は数km山を流れることがあります。
例えば,1990年から始まった雲仙普賢岳の
火砕流は最大で5km以上流れました!

このように、火砕流は長い距離を流れる
ことがあるので、
山のふもとで暮らすかたは
特に注意が必要になります。

②なぜ火砕流が発生するのか?

火砕流が発生する原因は
大きく3種類あります!
一つづつ見ていきましょう!

まずはムラピ型火砕流です。(図3)
図3ムラピ型火砕流

ムラピ型火砕流は
インドネシアにあるムラピ山で
よく発生することから、
このような名前がついています。(図4)

図4ムラピ山

ムラピ型火砕流は
噴火でできた新しい
山がバランスを
くずすことによって
発生します。(図5)


図5ムラピ山型火砕流

続いて、プレー型火砕流です。(図6)

図6 プレー型火砕流

プレー型火砕流は
フランス領にあるプレー山
から名前がついています。(図7)
図7 プレー山

プレー型火砕流は
噴火でできた新しい山の中に
ガスがたまり、
爆発することで発生します。(図8)

図8 プレー山火砕流の発生メカニズム

続いて、スフリエール型火砕流です。(図9)

図9スフリエール型火砕流

スフリエール型火砕流は
カリブ海にあるスフリエール山から
名前がついています。(図10)

図10スフリエール山

スフリエール型火砕流は
火山灰などの温度が、
下がり、空気よりも
重くなることで発生します。(図11)


(火砕流の発生メカニズム)

すこし難しいので詳しく説明します。
まず噴火で吹き飛ばされた、
火山灰が空高く上がるためには
熱が必要です。(図12)

図12 噴火で空を飛ぶ火山灰のようす

これは、気球が空高く上がるのと似ていますね。
しかし、噴火の勢いが弱まって、
火山灰の温度が下がることがあります。

温度が下がった火山灰は
空に上れず、その結果
地面をはうように火砕流が発生します。(図13)


図13スフリエール型火砕流

さてここまで、大きく3つの火砕流の発生原因について
見てきました。続いて、富士山に過去に発生した
火砕流を見ていただきます。実は富士山で
発生した火砕流は上記3つの火砕流と
少し違います!次の章で詳しく
解説します!

③富士山で過去に発生した火砕流とは?

噴火で飛んできた
火山灰などが斜面を駆け下ることで
発生します。以下に詳しく解説します!

富士山の火砕流は過去に約3200年前、
約2900年前、約2500年前に
発生していることが分かっています。

その火砕流は
上記で説明した火砕流の
発生要因と異なり、特殊な火砕流です。

なぜ、特殊かと言うと
それはマグマに秘密があります。
富士山のマグマは粘り気が低いのです。

粘り気の低いマグマは爆発が
起こりにくいため一般的に、
火砕流が発生しにくいといわれています。

しかし、富士山では火砕流が発生
していることが先行研究から明らかに
なっています。

では、富士山で発生する火砕流を
説明します!

まず、噴火で火山灰などが
吹き飛ばされます。その後、火山灰など
が急な斜面に積もっていきます。
このとき、急な斜面では、火山灰などは
止まれません。その結果、地面を
転がり落ちて火砕流が発生します。

これが富士山の火砕流の発生原因です。(図14)


図14富士山で発生した特殊な火砕流

内容のまとめ

・火砕流とは
高速のマグマの流れのことを言います。
・火砕流は時速数百km、
温度500℃以上で山を数km下るため非常に危険です。
・火砕流の発生要因は
大きく3つあります。
・ムラピ型火砕流は噴火でできた山が
バランズをくずして発生します。
・プレー型火砕流は噴火でできた山に
ガスがたまって爆発することで発生します。
・スフリエール型火砕流は火山灰などがさめて、
空気よりも重たくなることで発生します。
・富士山で発生した火砕流は噴火で飛んできた火山灰などが
斜面を駆け下ることで発生します。

以上が今回の内容になります!最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
それではまた次回お会いいたしましょう!(o^^o)

こちらの記事もおすすめ!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA