こんにちは!えいしゅうです!
富士山といえば、日本一高い山として有名な火山です。
富士山では、今から約300年前に大きな噴火が発生しました。富士山最後の噴火を「宝永噴火」とよびます。この噴火によって、大きな被害が出ました。
最後の噴火から約300年たった現在、富士山は明日噴火してもおかしくありません。
なので次の噴火に備えて、僕たちは行動することが必要になってきます。
僕たちはどんなことをすればいいんでしょうか?
まずは宝永噴火がどんな噴火であったかを詳しく知ることが大切になります。
そこで、今回は、富士山の宝永噴火がどのような噴火で、被害がどれぐらいだったのかを火山博士がわかりやすく解説します!
宝永噴火の前兆
まずは、富士山宝永噴火の前兆現象についてお話しします!
西暦1707年10月28日に、和歌山県の紀伊半島沖を震源とする、震度7の大きな地震が発生しました。

これを「宝栄地震」とよびます!
さらに宝栄地震の16時間後、富士山の近くで最大震度7の地震が発生しました!これを「宝永富士宮地震」とよびます。

富士山の近くで起こったんですね!
そうなんです!富士山から約15kmほど離れた場所で宝永富士宮地震は起こりました!
さらに、12月15日に富士山のふもとで、マグにチュード5程度の地震が数10回起こりました。
そして、12月16日、富士山の「宝永噴火」が始まりました!次の章で、宝永噴火について詳しくお話しします!
宝永噴火の発生
1707年12月16日に宝永噴火が発生しました。
宝永噴火は富士山の山腹で発生しました。

宝永噴火は山頂で噴火していないんですね!
そうなんです!宝永噴火は山頂で噴火していません。噴火が発生した結果、山腹に宝永山と宝永火口が誕生しました。


ちなみに余談になりますが、過去2200年間で、富士山の噴火はすべて山腹で発生しています。つまり、「次の噴火も富士山の山腹で噴火する可能性が高いです。」
さて、宝永噴火によって、煙は約20kmのぼりました。

ご覧のように、煙が非常に高く上がる噴火のことをプリニー式噴火と言います。
噴火で飛んだ煙は一体何でできているの?
煙は主に火山灰と水蒸気からなります。
火山灰ってなんでしたっけ?
火山灰は噴火の爆発によって、マグマがコナゴナになったものをいいます。火山灰の大きさは2mm以下と定義されています。
こちらが実際の火山灰です!

キラキラして、きれいですね!
そうだね!火山灰の中には鉱物やガラスが含まれていてキラキラしています!しかし、このきれいな火山灰がとんでもない被害をもたらしたんです!「きれいな者にはトゲがある」ということですね!
その被害については次の章で詳しくお話しします!
宝永噴火の被害
宝永噴火の被害について教えてください!
宝永噴火の大きな被害は大きく3つに分けられます。
- 家が焼けたり、潰れたりした。
- 作物が育たなくなってしまった。
- 大洪水が起こった。
1つづつ解説していきます!
①家が焼けたり、潰れたりした。
富士山の噴火によって、アツアツの噴石や火山灰がふもとの町に降りました。その結果、家が焼けてしまったんです。
さらに、家に降り積もった火山灰は水を吸収することによって、どんどん重たくなります。その結果、家が潰れてしまったんです。
②作物が育たなくなってしまった。
噴火によって、畑に多くの火山灰が降り注ぎました。その結果、作物が育たなくなってしまったのです。そして、作物がとれなくなって「だいききん」が起こりました。
火山灰が降るとなぜ作物は育たなくなるの?
大きく3つの理由があります。
- 栄養がかたよってしまうから。
- 光合成ができなくなってしまうから。
- 火山灰が葉を傷つけるから。
1つずつ説明します。
1.栄養がかたよってしまうから
火山灰は少しだけ、畑に混ぜると作物にとよいと言われています。
しかし、火山灰が多くなりすぎると栄養がかたよってしまって、作物が育たなくなってしまします。
2.光合成ができなくなってしまうから
火山灰が葉っぱに降りつもります。すると、火山灰は葉にこびりついて、とれなくなってしまいます。そうすると、植物は光合成ができなくなってしまって、枯れてしまいます。
3.火山灰が葉を傷つけるから
火山灰はご覧のようにトゲトゲしています。

火山灰がトゲトゲしていているため、葉を傷つけてしまうんです。
葉が傷ついてしまうと、作物は光合成ができません。その結果、作物は育たなくなってしまいます。
以上、①栄養がかたよってしまうから、②光合成ができなくなってしまうから、③火山灰が葉を傷つけるからの理由によって、作物が育たなくなってしまいました。
その結果、だいききんが起こってしまいました。
③大洪水が起こった
富士山の宝永噴火が終わったあと、非常に大きな被害を出したのが、大洪水です。
なんで洪水がおこるの?
宝永噴火によって、大量の火山灰が富士山のふもとに降り積もりました。
降り積もった火山灰は雨によって大きくくずれて、土砂となって、川に流れ込みました。

川に大量の土砂が流れ込んだ結果、大洪水が富士山のふもとで起こったんです!この大洪水は噴火が終了してから、数十年間続いたようです。
噴火が終わっても油断してはいけないということがよく分かる事例です!
今回は以上になります!最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!次回お会いいたしましょう!ありがとうございました!
この記事のまとめ
- 1707年10月28日に震度7の宝栄地震が発生した。宝栄地震が発生したあと、富士山の近辺で地震が相次いだ。宝栄地震から、49日後に富士山で「宝永噴火」が発生した。
- 宝永噴火は富士山の山腹で起こった。この噴火によって、富士山の山腹にできた火山を宝永山と呼ぶ。
- 噴火によって、煙は約20kmのぼった。噴煙が高くのぼる噴火をプリニー式噴火という。
- 煙に含まれているものは主に水蒸気と火山灰からなる。
- 宝永噴火によって、大きく3つの被害がでた。1つめは噴火で家が焼けた。2つ目は噴火で作物が育たなくなってしまった。3つめは、火山灰が川に流れこんで大洪水が起こった。